ノイズレコーダ(R−5001)による
波形記録テストレポート
2001.11月 |
記録場所 |
事務所内(当社執務室) |
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測定方法 |
チャンネル1 |
−アンテナプローブを電話線(公社回線)に固縛し、伝導性電磁波のレベルを測定。チャートでは下側の波形。 |
チャンネル2 |
−HF帯短縮型アンテナ(7,14,21,28MHzで共振)に接続し、空間電磁波のレベルを測定。チャートでは上側の波形。 |
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記録計 |
日本電子科学叶サ UNICORDER T−438 Thermal Oscillo |
図1.リアルタイム記録モードによる記録例 |
図1.は、「タイムベース設定スイッチ」を「10min/DIV」に設定した時のもの。この時、記録計チャートの時間送りは 10min/cm であり、記録紙長が 30m の場合約21日間の連続記録が可能である。記録計のサンプリングタイムは 1msec である。 |
@はパルス性電磁波である。照明、空調等の入り切り時に発していると思われるが、今回の記録場所は工場内にあり多くの動力機械が近くにあるのでその影響もかなりあるものと思われる。事実、チャートに現れるパルス性電磁波の頻度は朝・夕が最も多く、夜間は激減している。なお、この電磁波は現実にコンピュータ、電話等に障害を与えていない。これは、当環境においては、パルスの大きさあるいは持続時間がオフィスで使っている電子機器に障害を与えるほどのものではないからであると推測される。 |
Aは、外線電話を1分間使用した時の波形である。 |
Bは、ディジタル式携帯電話(ドコモ/P209iS)をアンテナプローブの近傍で1分間使用した時の波形である。 |
図2.メモリ記録モードによる記録例 |
このモードは高速現象を観測するのに適する。図1.@、Bのような大きな電磁波が発生した時のみ自動的に高速現象のメモリ記録を行う。データの吐き出し記録時間は1コマ当り約3秒である。 |
図2.は、「タイムベース設定スイッチ」を「100μsec/DIV」、「Tサイズスイッチ」を「X 1/10(時間軸送りの方向に記録波形を1/10縮小)」に設定した時のもの。この時は、「1DIV=1mm」となり、記録計チャートの時間送りは 1msec/cm である。トリガレベルは、チャンネル1を 0.4V、チャンネル2を 0.3V に設定し、どちらかのチャンネルの信号がトリガレベルを超えた時記録をスタートするよう設定した。メモリデータ長(記録長)は1コマ 5cm (即ち、1コマ5msec分のデータ)となるように設定し、また、トリガ以前(メモリ長の10%前から)のデータを集録するよう設定した。図に示すように、トリガのかかった時間が各コマの最上部に記録される。図2.における記録計のサンプリングタイムは 1μsec である。 |
図に見られるように観測波形は様々な形をしている。これらの違いは、発生源の相違によるものであろうことは想像がつく。しかし、msec、μsec オーダーの世界であるので、その因果関係の同定には困難なものがあると思われる。例えば、全く同じ発生源(例えば蛍光灯)であってもその入り切り時に記録される波形はいつも同じものとは限らない。その原因としては、機器の入り切りの瞬間における商用周波数の位相が関係していることも考えられる。いずれにしろ、この領域における波形の解釈には多くのデータの積み重ねが必要となろうが、その過程で何か新しい現象の解明がなされることも期待される。 |
なお、図1.と図2.は別の日に収集したデータである。1台のレコーダで、リアルタイム記録モードとメモリ記録モードの両方を同時に設定することは出来ないからである。 |
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図3.は携帯電話の通話開始時に発せられる電磁波をノイズレコーダで記録したものである。通話開始に先立って、プロトコルに従った接続開始のパルスが発せられていることが分かる。サンプリングタイム1msecのリアルタイム記録モードである。 |
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図4.は、図3.の最初の部分を時間軸を10倍に伸ばして観測したものである。サンプリングタイム50μsecのメモリ記録モードである。 |
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以上 |
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ノイズレコーダ(R-5001)による波形記録テストレポート |
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